明るく、楽しく、嫌らしく。 難しい事は易しく。 重い話題は軽くさばきます。 syn3の私的覚書きです。
中国で社長をやってください
2007年10月15日(月) 19:36
中国では今、五年に一度の人民大会をやってる最中ですが五十嵐らんさんの「明日から中国で社長をやってください。」を読みました。


結論を言えばやはり、福田総理では駄目だ!


お勧めの本なのですが、紹介の為に「おわりに」の部分をのせたいと思います。



この「おわりに」は、一度書きあげた後に急遽、大幅に書き直しています。今日 は終戦記念日、お盆休みで戻った日本で書いています(二〇〇六年八月一五日)。今 朝早くに、小泉首相が最後の公約を果たすべく、靖国神社に参拝されました。テレビ では一部の局を除いたほとんどの局で生中継されてヘリコプターから、靖国神社に向 かう小泉首相を乗せた車列の映像が流れました。どの局でも、アナウンサーは「つい に参拝1」と鬼の首を取ったかのように言い、コメンテーターたちは「中国と韓国の 反発が予想されますね」と訳知り顔。案の定、数十分後には中国外交部からの批判声 明が出されました。 この一連の「騒ぎ」を日本で見て、まるで中国のテレビを見ているような気分に なったのは私だけでしょうか?

問題だ問題だ、と騒いで相手に無理難題を突きつけ譲歩させるのが中国、中国人 のよくとる方法。彼らにしてみればそれはただの「交渉手段」です。日本人からみた ら「なんという無茶なことをいうのだ」「図々しい」「不愉快だ」と思うようなことも、

中国人は「言うのはタダ」「言わなきゃ損」と思っています。 これを真に受けることの「ばかばかしさ」は、中国駐在経験がある人ならば誰で もわかることです。聞き流す、相手にしない、反論する、カでねじ伏せる。ともかく 「言っても無駄だ」とわからせないと、彼らは黙りません。また「言えば損だ」とわ からせることも大切です(例えば、本書の中でも書きましたが、クビあるいは給与カ ットといった目に見えるかたちで示すなど)。 こうやってひとつひとつ、中国人の「身勝手な要求」を却下していかなければ、 中国においてはまともに生きていけません。ましてや仕事をするとなれば、余計にそ うなります。

この、中国側、中国人の「とりあえず言ってみた」「言わなきゃ損(言っても損に はならない)」に過ぎない主張を真に受けて相手の思う壺にはまったのが、今の靖国 問題の正体です。騒いで得をするのがどちらか、を冷静に見極めればこれは中国を知 らない日本人でもすぐにわかることでしょう。 ただ、少し中国は調子に乗って騒ぎすぎましたね。日本のマスコミも尻馬に乗っ て騒ぎすぎたことによって、国民の一部に確実に「マスコミへの拒否反応」、そして 「反中感情」が出てしまっています。

中国というのは非常に付き合いにくい国、扱いづらい国というイメージが多くの 人にあるかと思います。実際に私も友人知人から、中国に対する悪い印象を聞く機会 が増えました。確かに、今の中国(政府)の日本に対する態度を見聞きすれば、また 実際に日本国内での中国人犯罪の割合(滞在人数や訪問人数を分母にした犯罪者数) の高さに鑑みれば、そういう悪感情を持つのも十分に理解できます。

しかし私はまったく逆で、こんなに付き合いやすい国(国民)はないという印象 も、同様に実は持っています。 お金に汚い国民だというならば、お金をからめなければ友情が生まれ、続けられ ます。逆にお金で徹底的に判断すれば(させれば)、労働者管理を割り切ってできま す。歴史認識で文句を言われたら、言ったら損だと思わせたらいいですし、相手をい い負かせる知識を身につければいい。たいていの中国人は感情で押してくるだけです から、論理だてれば反論に詰まります。

中国人とは実は、かなり「中が白い」人たちだと私は思うのです。白いとはどう 7 いう意味かといえば、純粋だという意味です。言論統制がしかれていて十分な教育を 受けてないからか、彼らの中には偏った知識しか入っていない場合が多いですし、お 金と家族しか信じられないからか、その価値観から外れる人に対する恐れや興味が強 い。 そういう相手(中国人)に対して、「カラスは白だ1」と言い続け絶対に譲らない でいると、彼らは案外容易に「そうかも」とゆらぐ面があります。同時に、彼らの価 値基準から外れる行動をとると、対応できないかわいい面もあります。

私が中国で何とかやっていけたのは、彼らにとって私が「理解不能な相手」だっ たことがひとつ挙げられるでしょう。日本で働けば高い給与がもらえるのに、なぜ好 き好んで中国の田舎にやってきたのか?とは、何度も私が中国人に尋ねられた質問 です。それに対して「おもしろそうだから」と答えると、毎回彼らは「うーん…」と 不思議そうな顔をします。彼らの価値基準からは大きく外れているからでしょう。そ の時点で、私は心理的に少しアドバンテージを取れていたのかもしれません。 また、私が彼らの中の先入観「日本の女性は物静かで優しい(これは実際にイメ ージとして根強いものがあります)」を、壊したことも挙げられます。身勝手な社員 に怒り爆発させて以来、何度も役人と喧嘩したり、農民と言い合ったりしたせいか、「日本人は物静か」というイメージを壊したことでしょう。

何度かプログでも、また前著『世にも不思議な中国人』(ワニブックス)でも書い ていますが、小泉首相の中国に対する姿勢は非常に理にかなっています。断固たる態 度、譲らない態度、相手に対して「これ以上言ったら損ですよ」といったメッセージ を発し続け、またアメリカと仲良くすることでそれを実感させる。 今までの上ド座外交、靖国不参拝が口本の首相のモデルケースだと思っていた、 信じ込まされていた中国人にとっては、小泉首相は「カラスは白だ1」という存在だ といえます。そして、経済という中国人にとっては一番「大切な」ことでさえも、蹴 散らす(風に中国人には見える)小泉首相は理解不能な相手ということになります。

日本の首相だから嫌われているだけで、実際には彼のような「頑固で揺るがない 強いリーダー」というのは、中国人は決して嫌いではないはずです。そして、六年の 在任期間中に揺るがなかった「靖国参拝」は、かなり中国では「言っても無駄」「言 ったら損」に近い現象を招きつつあります。 これは小泉首相の勝利であり、これこそが本物の日中友好の第一歩。私はそう思 います。 もうひとつ、中国人のいいところ、それは「喧嘩をしても後を引かない」ことで す。中国人は恨みがましい、過去のことを忘れないと日本人は思っていることでしょ う。しかし実際には、日本人のほうがよほどネチッこい面があります。中国人は正面 きって喧嘩をしても、次の日にはケロッとする大らかさがあります。私も何度も、本 文中に登場する同僚Yや、ほかの中国の友人達と大喧嘩してますが、彼らはまったく その後も変わらない。言いたいことを言うことは当然のこと、という認識があるから でしょう。

さて、長くなりましたが…・ 八月一五日の騒動を見て、また任期終了問近の小泉首相の勇姿(?)を見て、私 は新しい日中関係が始まるという息吹を感じずにはいられませんでした。テレビのコ メンテーターの意見はさておき、日本人が日本人としての主張を毅然とおこなうこと しか、中国人との相互理解は生れないと確信しました。違う意見を相手が認めないな らば認めるまで言い続け、時には殴り合い、ののしりあいでいいのです。喧嘩しない 関係こそが、卑屈そのものですからー。

まだまだ今の日中関係の「ゆがみ」を直すには時間がかかるでしょうが、中国と どういう関わり方をしようとも「自分の日本人としての立ち位置」さえプレなければ、 たいていの問題はクリアできるはずです。

相手を理解すること・相手の気持ちを慮ることを日本人は重視しますが、対中国 人に関しては「自分を理解しろ」「私の主張を聞け」と主張し、喧嘩をすることから 始めてほしいと願います。

二〇〇六年晩夏五十嵐らん




☆著者は雲南省で社長をやってその実体験からこの本を書かれたのですが、実体験から得た中国人像が良く伝わってくる本だと思います。

中国と中国人を誤解している人に是非読んで欲しいと思いいます。 ハイ。

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